野獣死すべし



彼がね、山へ狩りに行ったんですよ。
山へ狩りに……。


そこでね、小人に遭ったんです……。
何ていう名前の小人だったか忘れましたけどね、ずいぶん昔の話だから……。
とにかくその小人に遭ってウインクルはお酒をご馳走になったんですよ。
そのお酒があまりにも美味しくて、どんどん酔ってしまったんです……。


そして夢を見たんです……。
眠りに堕ちて……夢を見たんです……。
その夢はね、どんな狩りでも許されるという素晴らしい夢だったんです……。
ところがその夢がクライマックスに達した頃、惜しいことに目が覚めてしまったんですよ……。
辺りを見回すと小人はもう居なかった……。
森の様子も少し変わってた……。
ウインクルは慌てて妻に会うために村へ戻ったんです……。
ところが妻はとっくの昔に死んでたんですよ……。
村の様子も全然変わってましてね……。


つまり……、ウインクルが一眠りしてる間に何十年もの歳月が経っていたんです……。


「リップ・ヴァン・ウインクル……、小人に何ていう名前の酒をもらったんだ?。」
「できれば、俺も飲んでみたいなぁ……」
「覚えてます……
 ラム、クアントウ、……それにレモンジュースを少々……シェイクするんです。
 ……わかりますか?。」


「……X……Y……Z……?!」


そう……『これで終わり』って酒だ!



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