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「cafe 般゜若」開店のご挨拶
まだまだ寒さ厳しき折、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、私、松尾貴史、
長年の念願でありました「カレーの店」を、
この度、サブカルチャーの聖地
下北沢に開店する運びとなりました。
一口にカレーとは言え、
一口では満足できません。
もとい、一口にカレーとは言え、
千差万別、様々な種類がございます。
その中から、自分の理想に近づくスタイルと調理法を、
二年間に渡って、
絶品カレーの店としても知る人ぞ知る、
恵比寿の「bar まはから」の店主、渡辺理氏と
共同研究、開発して参りました。
小麦粉とラードでこってりどろりの体育会系カレーでもなく、
流行りのさらさらしゃぱしゃぱのスープカレーでもない、
どなたにも楽しんで頂けるカレーが出来上がりました。
「辛い物が苦手」という方には申し訳ありませんが……。
店名は「般°若」といたしました。
「パンニャ」と読みます。
「パンニャ」とは、インドの古代の言葉で、
「叡智」「知恵」を意味します。
この言葉を雅号にしていた能面の職人・般若坊が、
女性の鬼面を得意としたことから、
「般若」の面という呼び名が定着したので、
おぞましい意味はありません。
いたってポジティヴです。
私達は、日夜知恵を絞りながら、
これからもカレーを洗練させて参る所存です。
カレーには、
インドの人々が編み出した温度調節の知恵、
中国の漢方薬の原料、
ヨーロッパの食を楽しむ心、
日本の「和」のバランスと、
ユーラシア大陸が総力で作り上げた、最高食と考えます。
無理にでも。
どうか、一度、いや一度と言わず何度でも、
「般゜若」のカレーをお試し頂き、
ご指導、ご愛顧賜りますれば、幸甚でございます。
店主敬白