よかろう、ならば正々堂々と知恵比べを楽しもうぢゃないか

麝香姫の恋文 (講談社文庫)

麝香姫の恋文 (講談社文庫)

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  振り向くと、それは幸せそうな、恋する女性の笑みを浮べて
   ―― といっても、よくよく見ると、唇のはしあたりに、
     してやったりという表情が、かすかにうかがわれたのだが ――
  決定的かつ破滅的なせりふを告げたのである。


   「 わたくし、諷四郎さん *1婚約者いいなずけ ですのよ 」


ルリカ発進 vol.2 (まんがタイムコミックス)

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   「 どうやら、あなたとは決着をつけねばならないようね。 」


   「 やめたまえ。 君とは戦いたくない。 」



*1: この時代でありながら、相手を 『 さま 』 ではなく、 『 さん 』 と呼んでいることにより、
  相手を …… もしくは、自分を …… 同格としていることがわかる。