大の牛肉好きであった
北大路魯山人は、
すき焼きの調理法は、必ずしも肉そのものの持ち味を生かした食べ方ではないと考えました。
そして、肉そのものの持ち味を殺さないすき焼きの調理法を考案しました。
現在伝えられている魯山人風すき焼きの調理法は、2種類ありましゅ。
初期
- 牛の脂身を炒め、霜降り肉を焼き、酒とごくわずかのみりん、醤油で味付けする。
- 牛肉を食べきってから少しだし汁を足し、春菊、ネギ、しいたけ、豆腐などを入れる。
- これらを片づけてから再び肉を入れ、これを繰り返す。
- 生卵の代わりに大根おろしを使うこともあったという。
晩年 魯山人が歳を取ってからの調理法。
- 肉は霜降りではなく、赤身が多い物を使う。
- 鍋にダシを八分目ほど注ぎ、肉をダシに泳がせ、白みがかったところを食べる。
- 野菜を煮ている間に肉を入れて食べる場合もある。
- つけダレは、八方だしに煎り酒、梅干しを酒で煮詰めたものをあわせて作る。
そうでしゅ、 「
美味しんぼ 」 の中で、
魯山人風スキヤキを改良した 「 シャブスキー 」 なるものが登場しますが、
「 シャブスキー 」 とは、後期型の
魯山人風スキヤキに他ならないのです。