シナリオ計画 010



[54] シンジの部屋。

シンジ . : . 楽しみだな …… 食事会。 でも、綾波の料理って大丈夫なのかな …… 。
シンジ :  父さんも来ればいいのに ……

[55] ケイジ内。新品のダミーシステムを検分しているゲンドウと冬月。
   それを見下ろしているミサトと日向。

ミサト . : . あれが試作のダミーシステムか ……
日向 :  エヴァの自律コントロールだけでなく、無人によるATフィールドの発生までをも可能としているとか。
    建前でしょうが、子供を戦わせるよりは人道的 …… だそうです。

[56] 居酒屋。個室でミサトと加持が飲んでいる。


  .

ミサト :  あのダミーシステムってやつ、なーんかいけ好かないんだけど
加持 :  ゴルゴダベースからの厳封直送品だからな。 中身は正体不明だ
ミサト :  そんな得体の知れないものにウチのエヴァを任せられるもんですか
加持 :  人だから信用できる …… いや、シンジ君だからかな?。 信用されてるな、シンジ君は
ミサト . : . ねぇ …… それよりうちのゼーレとかいう上層組織の件なんだけど
加持   例の計画を知りたいのなら、やめとけ
ミサト :  人類補完計画 …… ネルフは裏で何をしようとしてるの?
加持 :  そいつは …… 俺が知りたいよ。 久方ぶりの食事だってのに、仕事の話ばっかりだな
ミサト :  昔みたいにはいかないわよ


加持 :  お互い自分のことだけ考えてるわけにはいかないか ……
ミサト :  いろんなことも知ってしまったし、いろんなものを背負ってしまった。
    シンジ君たちにはもっと大きなものを背負わせてしまってるし …… 。
加持 :  ああ、子供たちには重過ぎるよ。 それでもあの子たちだけが頼りだからな …… 。
ミサト :  うん、わかってるわよ。 日付が変わるまでには結論出すわよ。
加持 :  3号機パイロットの人選か?
ミサト :  そう。 リツコから矢の催促
加持 :  人選は君に一任されてるからな
ミサト . : . それはそうなんだけど …… 、3号機の納入スケジュールの遅れから …… よりによってこの日なのよね

[57] 夜、アスカ、自室。

アスカ :  3号機のテスト実験の日って …… えこひいきの約束の日じゃない
アスカ . : . よっと ……

[58] リツコの検診室

リツコ :  ( 電話 ) アスカに決定ね。 ええ、こちらは最終便で松代に向かいます。 あとのことはお願いね、マヤ
マヤ :  はい、先輩
レイ :  赤木博士
リツコ . : .  ?
レイ :  二番目の子に伝えたいことがあるんです。 お願いします。

[59] 到着する3号機。ネルフ、松代基地。

[60] 中学校、朝の風景。

ヒカリ :  相田君おはよう
シンジ :  おはよう…って、今日、トウジは?
ケンスケ :  今日は小田原の病院。妹さん、退院するんだって
シンジ :  そ、そうなんだ…
ケンスケ :  これはトウジから伝言。もう気にせんでええ。妹も感謝しとる。だってさ
ケンスケ . : . 本当に良かったな、碇。
シンジ :  うん!

[61] 小田原の病院の玄関。トウジとトウジの妹、看護師や家族が退院を祝っている。妹にすりよるトウジの映像がインサート。

ケンスケ :  それで、今日は綾波にお呼ばれなんだろ…?
ケンスケ . : . このこの、羨ましいぜ、この、うわあああああ

[62] ミサトの車で松代に向かっているミサトとアスカ。

アスカのケータイ . : . こちらは留守番サービスセンターです。一件の新しいメッセージがあります。
    再生します。一件目のメッセージです。
リツコ :  はい、レイ、話していいわよ
アスカ :  ………?、………………チッ!
レイ :  ありがとう
アスカ :  ふん。 バッカじゃないの!。 私がエヴァに乗りたいだけなのに
アスカ :  3号機、私が気に入ったら赤く塗ってよね