シナリオ計画 009



[45] 司令室。

冬月 . : . エヴァ4号機。次世代型開発データ取得が目的の実験機だ。何があってもおかしくはない。
    しかし…

[46] どこかのコンピュータールームらしき場所の裏方。

加持 . : . 果たして、本当に事故なのか…

[47] 中学校の帰り。夕方の街の風景。

[48] 駄菓子屋。

トウジ . : . オバちゃーん、これ3つや

[49] 小川か用水路の脇


  .

シンジ :  珍しいなぁトウジがおごってくれるなんて
トウジ :  こっちもや、マジメなシンジが買い食いつきおうてくれるとはなぁ…
ケンスケ . : . 素直に妹のケガの回復が順調って言えばいいのに
トウジ :  うるさいわい!、余計なこと言わんでええんじゃ!

[50] どこかのバスケットコート。一人シュートをするトウジ。

その脇で座りながら棒アイスを食べるシンジとケンスケ

ケンスケ :  ところでさ、碇
シンジ :  え?
ケンスケ :  3号機が日本に来るんだって?
シンジ :  え、そうなの?聞いてないけど
ケンスケ :  なんかさ、起動実験込みで米国から押し付けられたってウワサだよ。末端の搭乗者は知らなくていい情報なんだろうけどさー、いいなぁ、誰が乗るのかなぁ
シンジ :  知らないよ、僕聞いてないもの
ケンスケ . : . いいなぁ、俺にやらせてくんないかなぁ
シンジ :  ミサトさんにでも頼んでみたらいいんじゃ…
トウジ :  なんや…ハズレかいな

[51] ゼーレとゲンドウの会話。モノリスの立体投影映像

ゼーレ :  先の事故でエヴァ5号機が失われ、同4号機も失われた
ゲンドウ :  エヴァの損失は計画に支障をきたしますが
ゼーレ :  修正の範囲内だ、問題はない
ゼーレ :  米国政府もキミにぜひにも、と3号機を差し出した。君の国の政府も協力的だ
ゼーレ :  最新鋭機だ。君のところの主戦力たるだろう
ゲンドウ :  我々は現在も使徒殲滅を実行中です。試験運用前の機体は信用に値しません。零号機の修理追加予算を承認頂ければ
ゼーレ :  テスト機の意味は失われつつある。その必要はないのではないか
キール :  然様。真のエヴァンゲリオンの完成とリリスの復活。それを持って約束の時となる。それまでに必要な儀式は執り行わねばならない。全ては人類補完計画のために
ゲンドウ :  わかっております。すべてはゼーレのシナリオのままに
ゲンドウ :  真のエヴァンゲリオン完成の前の露払いをするのが初号機を始め、現行エヴァの勤めというわけだ
冬月 :  それがマーク6か?偽りの神ではなく、いよいよ今度は本物の神を作り出そうというわけか
ゲンドウ . : . 初号機の覚醒を急がねばならん

[52] 二号機拘束IPEA

アスカ :  何で私の2号機が封印されちゃうのよ!
リツコ :  バチカン条約よ。知ってるでしょ。3号機との引き換え条件なの
アスカ :  修理中の零号機にすればいいじゃない!
マヤ :  2号機のパスは今でもユーロが保有しているの、私たちにはどうにもできないのよ。
リツコ :  現在はパイロットも白紙。ユーロから再通知があるまでは、おとなしくしてなさい
アスカ :  私以外誰にも乗れないのに…
リツコ :  エヴァは実戦兵器よ。全てにバックアップを用意しているわ。操縦者も含めてね
アスカ . : . そんな…私の世界で唯一の居場所なのに

[53] ネルフ本部のエレベーター。

レイ :  エヴァは自分の心の鏡
アスカ :  なんですって?
レイ :  エヴァに頼らなくていい。あなたには、エヴァに乗らない幸せがある
アスカ :  偉そうなこと言わないで、エコヒイキのクセに!。 私は天才だったから、自分の力でパイロットに選ばれたのよ!。 コネで乗ってるあんた達とは違うの!
レイ :  私は繋がっているだけ。エヴァでしか、人と繋がれないだけ
アスカ :  うるさい!アンタ碇司令の言うことはなんでも聞く、おすまし人形だからひいきされてるだけでしょ!?
レイ :  私は人形じゃない
アスカ 人形よ!少しは自分を知りなさいよ!
アスカ :  ふん…人形のクセに生意気ね。ひとつだけ聞くわ…あのバカのこと、どう思ってるの?
レイ :  バカ?
アスカ :  バカと言えばバカシンジでしょ。
レイ :  碇君?
アスカ :  どうなの?
レイ :  よく、わからない
アスカ :  これだから日本人は、ハッキリしなさいよ!
レイ :  わからない。ただ、碇君と一緒にいると、ポカポカする。私も、碇君に、ポカポカして欲しい。碇司令と仲良くなって、ポカポカして欲しいと、思う
アスカ そう、よーく分かったわ!
アスカ . : . ホント、つくづくウルトラバカね!。 それって、好きってことじゃん!