おお〜〜、 オオオニバス だ !?


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オオオニバス 
( 大鬼蓮、Victoria amazonica ) 、
スイレン科の水生植物


直径3m以上になる大きな丸い葉をもち、水面にその葉を浮かべている。
属名の Victoria は、イギリスのビクトリア女王にちなんで命名された。


アマゾン川原産。花は夕方から咲き始め、はじめは白色であるが、
翌朝にはピンク色に変化している。
花の直径は約40cmで、送粉者となっているのは主に甲虫である。


オオオニバスは、1832年アマゾン川の上流で、
ドイツの植物学者、エドゥアルト・フリードリヒ・ペーピッヒによって発見された。
1800年代にイギリスに持ち込まれ、デヴォンシャー公やノーサンバーランド公爵といったヴィクトリア朝の園芸家がこぞって栽培し、
大輪の花を最初に開花させることを競い合っていた。
1837年には種子が船旅の途中で枯死するなどといったこともあったが、
1847年にキューガーデンに種子が届き、発芽、生育に成功した。
そして、その苗を譲り受けた造園家のジョセフ・パクストン (デヴォンシャー公に仕えていた) が、
1849年に開花に成功させた。


オオオニバスはその目立つ外見から、人々の関心を集めてきた。
例えばウォルター・フィッチとウィリアム・ジャクソン・フッカーは、キューガーデンで栽培された個体の標本を元に、1851年に『Victoria Regia』(オオオニバスの当時の学名)というイラスト主体の書籍を刊行し、「正確で、そして美しい」と賞賛された。