野獣の夜話



彼がね、山へ狩りに行ったんですよ。山へ狩りに……。
そこでね、小人に遭ったんです……。
何ていう名前の小人だったか忘れましたけどね、ずいぶん昔の話だから……。
とにかくその小人に遭ってウインクルはお酒をご馳走になったんですよ。
そのお酒があまりにも美味しくて、どんどん酔ってしまったんです……。
そして夢を見たんです……。
眠りに堕ちて……夢を見たんです……。
その夢はね、どんな狩りでも許されるという素晴らしい夢だったんです……。
ところがその夢がクライマックスに達した頃、惜しいことに目が覚めてしまったんですよ……。
辺りを見回すと小人はもう居なかった……。
森の様子も少し変わってた……。
ウインクルは慌てて妻に会うために村へ戻ったんです……。
ところが妻はとっくの昔に死んでたんですよ……。
村の様子も全然変わってましてね……。
つまり……、ウインクルが一眠りしてる間に何十年もの歳月が経っていたんです……。
「リップ・ヴァン・ウインクル……、小人に何ていう名前の酒をもらったんだ?。」
「できれば、俺も飲んでみたいなぁ……」
覚えてます……
ラム、クアントウ、……それにレモンジュースを少々……シェイクするんです。
……わかりますか?。
「……X……Y……Z……?!」
そう……『これで終わり』って酒だ!


いぇねぇえ……。
学生時代にしごかれたσ(-_-)は、「エックス・ワイ・ズィ〜」と発音してしまうのですよ。


もう、本当に過ぎたことですけど、そりゃぁ、ご自分がドイツ留学時にバイブルとして愛用した原書なら、もう、どのページもそれこそ辞書すら見ることなくその内容を覚えていることでしょうよ。


だからと言ってね、ゼミまでドイツ語でやるこたぁ、ないんぢゃないですか?、と当時は思ったものですよ。


貴方様の原書を盗み見ても、どのページも書き込みでいっぱいでしたし。


ですがね、取ったゼミが……、そりゃぁ、そのゼミの内容を調べなかったσ(^-^)もいけないのですけど、
悪友3名で、『去年は受講者がいなかったらしいけど、一緒に受けよう!』って事で受けたら、
まさか、ドイツ語でゼミされるたぁ、理/工学専攻尾のσ(^-^)sではぁ、思いもつきませんぜ。


でも、今となっては貴方様もヴァルハラに召され、また貴方様のゼミの単位をAで頂けたのですから今では非常にありがたく思っております(-人-)。


注:当時のそのゼミの助手さま *1 曰く。
「これまで、ゼミ生以外からの受講者がいなかったのに、今年は3名も外部から受講者があったから、
先生がはりきっちゃって……」






*1:現、教授。