時間外労働 試算

五輪・新国立競技場の工事で時間外労働212時間 新卒23歳が失踪、過労自殺



新国立競技場の建設工事に関わっていた23歳の新卒男性が今年3月に失踪し、長野県で自殺遺体で見つかった。


男性は、大学卒業直後の2016年4月、都内の建設会社に就職し、現場監督をしていた。


2016年12月17日、新国立競技場地盤改良工事に従事することになって以降、極度の長時間労働、深夜勤務、徹夜が続いた。自殺直前の1カ月で、徹夜が3回もあり、夜22時以前に仕事が終わったのは5日だけだったという。

男性は2017年3月2日、突然失踪した。「今日は欠勤する」と会社に連絡があり、それを最後に一切連絡がとれなくなった。誰からの連絡にも応じなくなった。

そして、4月15日に長野県内で遺体が発見された。警察・病院の捜査の結果、「3月2日ごろに自殺」と判断された。


男性が関わっていたのは、セメントを注入して、軟弱な地盤を改良していくという地盤改良工事。チームは5人程度で、新卒は彼ひとりだけだった。現場では、写真撮影、材料の品質管理、安全管理などを担当していた。


新国立競技場は、設計段階で計画が二転三転し、工事のスタートが非常に遅れた。


この結果、競技場建設に携わる労働者には、「オリンピックに間に合わせる」ため、大きな重圧がかかっていたと、川人弁護士はいう。地盤改良は、基礎工事の前段階で、すべての工事の前提となるものだ。その作業日程は、極めてタイトなものになっていた。

弁護士が、会社・元請けから提供された資料に基づいて分析した結果、
自殺直前の1カ月の時間外労働は211時間56分。
2カ月前は143時間32分だった。


ええと、単純化し、
1日は、定時労働時間は、9:00〜18:00、休憩時間1時間の、8時間労働
一週間は、7日。
一ヶ月は、28日で、20日勤務
とすると …… 、

平日に、 〜20:00まで労働すると、 +2時間 × 20  で、 +40時間
土曜日に休日出勤すると、 +8時間 × の  +32時間
日曜日も休日出勤すると、 +8時間 × で、 +32時間

ここまでで、時間外労働104時間

平日に、 〜22:00まで労働すると、 4時間 × 20  で、 +80時間
土曜日に休日出勤すると、 +10時間 × の  +40時間
日曜日も休日出勤すると、 +10時間 × で、 +40時間

これで、時間外労働160時間

平日に、 〜23:00まで労働すると、 5時間 × 20  で、 +100時間
土曜日に休日出勤すると、 +11時間 × の  +44時間
日曜日も休日出勤すると、 +11時間 × で、 +44時間

これで、時間外労働188時間