神楽坂倶楽部 2008.11.23

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2008年11月23日(日)


 というわけで、なんだかあっという間に11月も過ぎてゆこうとしています。


 きのうは、赤坂リラキシンにて4時から「音とコトバのお菓子な関係」ライブをお送りいたしました。とてもパワフルな上、とっても濃ゆいライブになってしまい、そのあとで相当疲れましたが、でも、やっぱり「ライブは自分のエネルギーの源」という感じがすごくいたしました。ピアノ弾くのは楽しいです。小説を書くのも、もちろん楽しいです。この2つあってこその自分だとあらためて毎回思います。これが出来なくなったらもう、「ただ生きながらえている」っていうだけの状態になってしまうんでしょうねえ。そう思うと、ちょっとしんどくても、そのあとへろへろになっても、やっぱりなんとかして、月1くらいでは続けてゆきたい、と思うライブです。


 このところ、とてもなんというか晩秋を通り越して初冬なのかな、ひんやりして、すごくいい気持の快晴の日々が続いていて、私の休薬期間は今回、2週間ではどうもからだがもたなかったようで1週間のびて、3週間になりました。この次の木曜から、また投薬がはじまりますが、消化器がもうすっかりやられてしまったらしく、ちょっと食べてもたちまち胃壁腸壁が痛み出すみたいで、それが下に下りてくると今度は腹痛ってことで、明け方になると腹痛で目がさめてしまい、3時くらいまでしか寝られない日々が続いています。それでもそういうなかでもなんとなくそれなりの過ごし方、というものは発見してゆくもので、じゃあこういうふうに寝てみようとか、こういうふうに食べてみようとか、夜中にお腹が痛くなるといったん起きてソファに座っているとけっこう、楽になるとか、いろいろあるものです。


 しかしこれがずーっと続いてゆくんだと、神経のほうがたまりませんね。長い病気というのは、結局、それをわずらってるほうが、神経が参ってきてしまうんだなあ、とつくづく思うしだいです。幼いころからずっと難病をわずらってらっしゃるかたのご苦労とか、治らない病人をかかえた御家族のかたのご苦労などがいまさらのようにしのばれます。って考えてみるとうちにもそういうのが1人いたんでしたけれどねえ、寝たきりの弟なんてものが。


 その弟も亡くなってからもう10年くらいになります。その薄倖な一生のことを思えばへろへろしながらもライブも出来る、小説も書ける、ちょこっと好きな外出も出来るいまの自分はきっとどれだけか恵まれているのだと思います。52歳の若さで重役になっていよいよこれからと思っていたとたんに、癌を告知されて3ヶ月で亡くなってしまった、母の弟、つまり私の叔父のことなども思いますし、やっぱりいろいろな病気で思わぬ若さで亡くなったかたたちのこともいろいろと思います。こんなに早く亡くなるんだったらその前にもう1回お目にかかりたかったなあ、というかたもいれば、いつのまにか、ひっそりと亡くなっていたかつての仲間もいましたし……


 だから、そう思えば、こうしてライブの御報告が出来ているというのは、ものすごく、幸せな状態なんでしょうね。このところ「いきいき」とか、「DANKAIパンチ」というんですか?なんかいろいろな雑誌からガンがらみのインタビューのお話をいただいていますが、なんとなく、そういういまの心境をお話したくて、けっこうお受けしています。いまのこの殺伐たる末世の世の中で、なんとかして自分の気持ちが、ちょっとでもひとに届いたり、それが何かのお役にたったりすればいいですね。ピアノも、小説も。 いま、かなり、そんな気持でいろいろなことをやっています。次のライブはちょうど、手術から1年後です。1年後にライブをやっていられる、というのは本当にしあわせなことですね。まあこれから1ヶ月のあいだに何があるかはわからんわけですけど(笑)
また「ライブが出来ました」という報告が出来たら、とても幸せだと思います。


 いよいよインフルエンザの季節になってきたようです。皆様、おからだを冷やさない
よう、お気をつけ下さい。


2008年11月23日(日)



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