ボク の 旦那しゃま




   ボクがお使えしたときから、旦那しゃまは伝説的なお方でした。


   『 完全犯罪の唯一にして最大の欠点 』 、 『 犯罪工学 』、
   『 最後まで匙を投げない男 』 ……。


   数々の概念を提唱し実践しゃれ、少なくない異名やらを戴いていたようでしゅ。


特に、『 旦那しゃまだけが知っている ある重大な情報 』 …… 。


これが、旦那しゃまが 『 名探偵 』 という名声を不動のモノにした概念でしゅ。


ボクがお使えしゅる以前の話とのことでしゅが、
旦那しゃまは、 『 アルセーヌ・ルパン 』 か 『 鶴岡七郎 』、はたまた 『 モリアーティ教授 』 か?
と言われるくらいに、数多、各方面の多種多様な犯罪に手を染めていたしょうでしゅ。


しょの前に立ちはだかったのが、パリ警察のクリストファー警視という女性でしゅ……。
今で言うなら、薬師寺涼子警視さま♪ てなところでしょうか?。


そして、しばらくして事件は起きたのでしゅ。


いえ、事件はしゅでに起きていたのでしゅが、旦那しゃまはまったく興味を示さなかったのでしゅ。


旦那しゃまのもとに1通の手紙が舞い込みました。
しょれは、いくつかの状況証拠を示すとともに、
旦那しゃまがしょの犯人であると断定する手紙だったしょうでしゅ。


「 ・・・・・・・ 悲しいなぁ …… 、
  また疑われちゃった …… 。」


そう、涙ぐみながら、旦那しゃまは真犯人を見事に推理したといいましゅ。
ものの、数分で …… 。


さて、『 旦那しゃまだけが知っていた ある重大な情報 』 とは、何でしょうか?。