[17] 宇宙船の中
冬月 : これが母なる大地とは …… 。 痛々しくて見てはおれんよ。 ゲンドウ : だがこの惨状を望んだ者たちもいる。 人すら立ち入ることの出来ない原罪の穢れなき浄化された地だからな。 冬月 : 私はそれでも人の混沌にまみれた世界を望むよ。 ゲンドウ . : . カオスは人の印象に過ぎない。 世界は秩序と調和で成り立っている …… 。 冬月 : 人の心が世界を乱すか …… 。
[18] 外壁上
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シンジ : 加持さん、今日はありがとうございます。 僕が産まれる前は、この海が青かったなんて想像出来ません 加持 : こうして人が生きていける環境だけでも、よくも復元出来たものさ シンジ : でも、この潮風って…なんだか生臭い変な匂いがしますね 加持 : 海の生物が腐った匂いだ…生きていた証なのさ。 あの何も無い赤い水とは違う、本当の海の姿なんだよ。 本来、この世界は広くて、いろんな生命に満ち満ちている。 その事を君らに知って欲しかったんだ シンジ . : . なんか嬉しいです。 ミサトさんも来れば良かったのに…
加持 : 葛城は来ないよ …… 思い出すからな シンジ : 何をですか? 加持 : …… セカンドインパクト 加持 : 葛城がなんでネルフに入ったか聞いたかい?。 葛城の父親は研究 …… 自分の夢の中に生きる人だったそうだ。 そんな父親を葛城は嫌っていた。 憎んでさえいただろう シンジ : ( 僕と同じだ …… ) ミサト : ( お父さんのこと苦手なのね。 私と同じね ) 加持 : そんな父に最後は助けられた。 生き残るってのは色んな意味を持つ。 死んでいった人の思い。 死んだ人の意思を受け継がなくちゃいけない。 残されたのが一人なら尚さらだろう。 辛いのは…君だけじゃない シンジ . : . ………