恐怖 の 暗黙ルール



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引き戸を開け、入店する。

開ける戸を間違うと、起こられる ( 笑 ) 。

昼食時間外であると、「とんかつ定食」以外にもメニューがあるため、
「 とんかつ(定食)? (か、それとも、『 ひれかつ定食 』 か? ) 」 と、
ぶっきらぼうに問いただされる。
ここで、迅速に答えられないと、「( …… あ、コイツぁ、素人だ …… )」と見なされ、再度、問い詰められる。
ただし、昼食時間内であれば、何も言う必要はない。

列に並んで待つ。


列が進むと、壁際に設けられた待席に座れる。


進むごとに、席を詰める。何も言わなくても、大丈夫。
自分の番が近づいたら、どの席が空くのかを確認しながら待つ。
自分の番が来ると、店員が呼ぶ。

もちろん、店員は席の場所など言ってくれないし、しかも、まだこの時点では先客は食べ終わっただけで、席は空いていない。
あらかじめ確認しておいた、席に、食べ終わり支払いを終えた先客と入れ替わるように、カウンター席に座る。

注文などしなくてよいし、注文があればこのタイミングで店員に差し込まねばならない。
「 ご飯 と キャベツ、大盛りで 」 と、


席に座ると、まず お茶 が置かれる。


店員は無言であるので、自分の分だと判断しなければならないし、自分の分だと判断して自分の前に降ろす。


次の、ご飯と味噌汁、そしてメインのとんかつが、やはり無言の店員によって、無造作にとん!と、カウンターに置かれる。


自分の前に降ろしても、画像を撮る余裕すらない。

撮ろうとすると、怒られます! ( 笑 )。
「 待っている人がいるんだから!! 」と。

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近くの漬物を、自分の皿か丼に取り分ける。

この漬物を取り分ける行為と量だけが、
この店で唯一、自分で決められ、出来ることである ( 笑 ) 。

黙々と食べる。
不気味なくらい、客たちはみんな黙々と食べる。


)) 、茶をお代わりする暇もなく、
黙々と食べて、代金を払って出る。





客は一言もしゃべらない、注文もしない


入り口を入る *1
無言のまま、列に並び座る。
順次、席を詰めて行く。
客が食べ終わると、まだ席が空いていなくても、店員が次の客を呼ぶ。
先客が支払いを終えて、
空いた席に座る。
まず、茶が出てくる。
次にご飯と味噌汁が出てくる。




*1:昼をはずすと、ここで「とんかつですか?」と聞かれる